概要:ラブシェール法の基本思想
バーネット法(Labouchere Strategy)は、「損失した分を段階的に回収していく」ことを目的としたベッティングシステムで、19世紀の英国政治家ヘンリー・ラブシェールに由来します。日本では「バーネット法」や「キャンセルシステム」とも呼ばれています。
この戦略は、事前に設定した数列(例:1,2,3,4)に基づいてベット額を計算し、勝つたびに両端の数字を消し、負けた場合は損失を末尾に追加します。最終的に数列をすべて消しきれば、設定した利益が確保される設計です。
具体的な使い方と流れ
例えば、「1,2,3」という数列を用いた場合、ベット額は両端を足した「1+3=4」になります。勝てば「1」と「3」が消え、次は「2」だけが残ります。次のベット額は「2」。これに勝てば数列が消え、終了です。
負けた場合は、「1,2,3,4」(負けた4を末尾に追加)となり、次のベットは「1+4=5」になります。つまり、損失を追加入力しながら最終的な全勝を目指します。
メリット:柔軟な損失回収設計
- 1. 勝利するたびに数列が短くなり、進捗が視覚化できる。
- 2. 損失は新しい数字として追加されるので、ベット額が指数的に膨らみにくい。
- 3. 損失回収と利益確保を同時に実現できる構造。
デメリットと注意点
- 1. 連敗が続くと数列が長くなり、総ベット額が大きくなる。
- 2. カジノの最大ベット制限や、資金の限界に達すると戦略が破綻する。
- 3. 複雑な履歴管理が必要で、ミスを防ぐために記録ツールが推奨される。
適用可能なゲーム
ルーレットの赤黒/奇偶、バカラ、ブラックジャックなど、「勝率が50%前後」「配当が1:1」のゲームに適しています。
実戦での応用とコツ
初めて使う場合は、短めの数列(例:1,2,3)から始めるのが安全です。また、勝率が50%を下回る状況では不利になるため、ゲームの選定が重要です。記録をエクセルや紙で付けながらプレイすることを強く推奨します。
まとめ
バーネット法は、勝てば数列を消して利益確定、負ければ追加して損失を吸収するという柔軟な設計を持った戦略です。連勝を過信せず、冷静な資金管理と記録を徹底することで、堅実に目標利益へ近づくことが可能です。